11月6日、娘の絆愛(はんな)が、私たちの家族の一員として加わった。
妊娠も出産も、自分の中で思っていた以上に大事件だった。
一つの命が、自分のお腹で、うごめいている時は、なんとも言えない感動を覚え、
これから産まれてくる子が、とてつもなく愛おしく感じた。
そして、出産した後、初めて外に出た時、
世界がすべて違って見えた。
空気も、木も、空も、人も、建物も。
自分の中の大事件が終わって、
まだ、この世が続いていて、自分が生きていることが不思議だった。
自分が産まれ変わったような気持ちだった。
そして、今 絆愛は、3か月。もうすぐ4カ月になる。
毎日、寝て起きるたびに、大きくなっていって、驚かされる。
初めはどうして、泣いてるのかわからなかったりして、大変だったけれど。
今でも、大変なことは多いけれど、夫婦二人でなんとか助けあっている。
母親になることは、こんなに大変なんだ、と初めて分かった。
でも、子供の成長を見るのが、こんなに嬉しいことも初めて知った。
主人は、二人で乗り越えるのが大変な時はいつも、
「絆愛は、僕たちの先生。忍耐を学ばされているんだよ。」
と、話した。
初めて演奏会の為の練習に、絆愛を、親戚に預けた時、
心が張り裂けそうな気持ちで、不安だった。
絆愛が、泣いているんじゃないかと、私も泣きそうになった。
娘の顔を見た時、私は動揺を隠せず、抱きしめて
二度と離れたくないと思った。
もう音楽もやめてしまいたく何度もなった。
でも、娘は、私個人だけのものではない。
彼女の人生があって、成長していくものなのだ。
小さい頃、私の母も、音楽家で働きに出ていた。
その時は、孤独で寂しい思いをしたけれど、
今、自分が同じことになって、少しずつわかってきた。
私は、母が今でも音楽を続けていて、
生き生きと若々しく、輝かしくいてくれることに感謝している。
でも、絆愛が、私を母として愛し求めるときには
心から愛して、その思いを受け止めてあげられるようになりたい。
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