WildeshausenのAlexsander教会
http://www.ev-kirche-wildeshausen.de/
Glocke コンサートホール
http://www.glocke.de/index.php?nav=3&sub1=0&sub2=0&menu_id=22
この教会は、古く1224年から1270年に建設されたオルデンブルグで唯一の古いロマネスク様式の教会で、ヒレパールのオルティスの録音はここでされたらしいです。
音響も素晴らしく、まさに古楽向きな教会でした。
キリスト教では、春分後の最初の満月の頃に毎年、受難を追想し、復活を祝い、
聖週間、受難節と呼ばれる1週間の礼拝は、とりわけ深い禁欲と黙想のうちに進められます。
そして十字架を記念する聖金曜日の足掛け3日後に復活祭(イースター)が来ます。
↑チラシ
合唱団だけで100人、そして2つのグループのオーケストラによる大編成。
バッハは、なんという大きなオルガンをイメージしていたことでしょうか。
オーケストラは半分はバロック、半分モダンという変わったバージョン。
合唱団も、オケも、とてもレベルが高く、本当にいい演奏会でした。
何よりも、指揮者のWolfgangさん、70才の高齢のお爺さん。パワフルな方でした。
コラールの場面では涙を浮かべては、鼻をかんでいました。
みんなバッハを愛していて、信仰深い心のこもった演奏でした。
実はこの曲、私がヴィオラダガンバを始めるきっかけとなった曲でもあります。
プロテスタントの洗礼を受けたのは18歳のころ。
ガンバに出会って始めたのも、ちょうど同じ時期でした。
ルターの翻訳ができたため、多くの人が聖書を読むことができるようになっただけでなく、
バッハは、それに加えて文字が読めない人の為に聖書劇を作曲したわけです。
バッハにとっての音楽とは、常に神を讃える音楽で、また同時に彼自身の肉体と精神を
整え、聴く者の心の喜びとなる音楽であり得たのでした。
その当時、私の心にバッハの音楽は、まるで稲妻のように轟いたのでした。
そして、このヴィオラダガンバによって、調和の音楽を作り上げること溢れんばかりの喜びを
そこに見つけ出したのです。
私はこのマタイを演奏するにあたって、またあの頃の初心の気持ちにもう一度戻ることが
できました。
Wolfgangが作り上げていった音楽の一つ一つの音をたどるうちに、自分が
これまでたどってきた足跡を再確認できました。
私は、この今、この時を歩んでいることの実感でもあります。
そして、すべてには時があり、時が刻まれていくことを知りました。
多くのお客さんたちの喜びを顔、演奏者の顔、それぞれが、みな幸せそうでした。
長い冬が終わり、春が来たことを告げたのでした。
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