2014年2月20日木曜日

ローザンヌ即興演奏会と子供のための即興

スイスのローザンヌへ5日間演奏旅行してきました。
私の主人との演奏会、そして、彼のロザンヌと、ジュネーブでの講演会(子供と大人の為の
即興演奏)が目的でした。
この話をする前に、私たちが去年の夏に出会ったZ夫婦の話しを書きます。
Z夫婦が、夫の即興の本に大変興味を持って、ハレを訪ねて、一緒に食事をした後(5冊も購入してくださった)に、Z夫婦は、ぜひローザンヌに来るときは泊ってください、と話しをしていた直後に、ローザンヌ行きは現実のものとなりました。
Z夫婦は70代ではあるが、パワフルで音楽を趣味としていました。
彼らの家は、とても豪華で、その上サン・クロワに別荘を持っていました。
至れり尽くせりで、泊っている間は、豪華な食事が次々と・・・。
スイスは、物価も家賃も高く、現在、一軒家を持とうとすると、1億は軽くするらしい・・。

スイスの山脈からの南風の突風の吹く中、私は翌朝頭痛に悩まされていたが、
清々しいハレ模様だったので、みんなでZ夫婦の別荘にお邪魔しました。
別荘から見える景色は最高だった。モンブランの山もくっきりと見えるほどでした。。

サン・クロワから見た景色

 それからお昼は、チーズフォンデュをごちそうしてくださった。ご主人の自慢の手料理。
慣れた手つきで、チーズを混ぜる姿は、スイス人・・・・ではなく、
ご主人は実はルクセンブルクの出身で、奥さんはドイツ人でした。
ローザンヌはちなみにフランス語圏。

チーズフォンデュ
次の日は雨。でも、ローザンヌの町を観光しました。
こんな日は、やっぱりココアに限ります。
スイスのチョコも欠かさず買いました。
しかし、ローザンヌ、坂が多い。トラムに乗ったら、すごい傾きにびっくりしました。
でも、ローザンヌの出身の人と行動したので、秘密の抜け道から、ドームまで抜けて、
そこから下り坂で観光できました。

 翌朝は、演奏会。
歴史博物館の中で演奏しました。
曲目は、

1.Doulce memoire "Quinta vox"による即興
2.カノンの即興 2声
3.Anchor che col partire "Bastarda"即興
4.Come havran fin le dolorose tempre "Quinta vox"による即興
5. Ohime ch'io cado即興
6.Jacob van Eyckのスタイルでの”ラ・モニカ”を即興
7.ファンタジー Ut Re Mi Fa Sol La
8. Sonataの即興 Adagio, Fuga, Frave, Gavotta
9.バッハのG線上のアリアをフランス組曲に編曲

4曲目のCome havranは私の新作で、”Quinta vox"に挑戦しました。
"Quinta Vox"とは、4声のマドリガルを5声にするという、対位法を問われる
難しい即興法です。







歴史博物館(ロザンヌ)
そして、最後の2日間は、私の主人がジュネーブと、ローザンヌで即興演奏の
講習会をしました。
特に、ロザンヌでは、子供の為の即興演奏。これは、とても興味深いものでした。
子供でもできるような、オスティナートバス、ラ・フォリアを始め、中世のエスタンピや、
映画アメリの曲など、とてもユニークな方法で、教えていました。
大人の為の講習会では、ローザンヌで子供にガンバを教えている方に出会いました。
彼女の生徒は15人!とてもうらやましいです。どんな風に子供にガンバを教えているか、
色々とアドヴァイスを頂きました。

2013年12月19日木曜日

即興演奏会

日本で12月25日に名古屋で行われます、即興演奏会。その他に最近は、ジャムセッション(即興セッション)の他、即興をする機会にとても恵まれてきている。
ちょうど去年、冷や汗をかきつつ、即興セッションをしたころより、亀の歩みほどではあるが、
だんだん、即興演奏にも慣れてきてる自分に驚く。
どうしたら、即興できるようになるんだ?と、知り合いに聞くと、時間はかかる。10年たったころ、
はっと、自分ができるようになったんだと気がつく。といってくれた。
10年、学生をして、やっとひと段落して、自分がプロだといっても、またこれから10年。
修行は、果てしなく続く。でも、辛いだけではない。
即興をすることは、インスピレーションでもあるけれど、楽譜からの解放。自由に音楽を操る
錬金術師。あるいは、ガラス玉遊戯なのだ。

私が最近手がけているのは、新しい4声マドリガルに、5声を作曲するという作業。これまた
骨の折れることだ。Quintavoxの例は、オルティスの中に紹介されている。
マドリガルはこれまで、3曲ほど仕上げてきたが、どれも、バスタルダで、各声部を自由に書いてきた。しかし、Quintavoxには、対位法をマスターし、それぞれの声部とは異なるものを
作り上げなければならない。

2月には、スイスのローザンヌで即興演奏をする。
昨日そのプログラムを作成した。
ディミヌーションによる、マドリガルの即興、
その他、2声のカノンの即興、ヘクサコードの即興、
フーガの技法。バッハのG線上のアリアによるフランス組曲の即興。
など。
特に、まだ新しいのは、ヘクサコード、(ドレミファソラ)ut re mi fa sol laの即興は始めたばかりで
難しい。けれど、楽しい。

まだ、これからやりたいことがたくさんあって、
わくわくする。



秘密の計画♡ その1

今年の秋から始まった私の8月に向けてのある秘密の計画。
知り合いの友人に頼んで、ドレスをつくってもらうことになっている。
今日、ドレスの中心の部分となる生地がインターネットで注文して届いた。
美しい絹の生地。ここだけは、時間をかけて色んなところで探した甲斐があった。
イメージの通りのものが届いた。
ネットで注文したので不安ではあったものの、大正解でした。

 
これが今日とどきました。

レースもこだわっています。
アンティークのお店で購入。すべて手編み。

これは市販のものですが、色々種類があって、
見ているだけでわくわくします。
下の生地が、ドレスの大部分となる生地。

アンティークのお店で買ったスカートのすその部分。
これもすべて手編みだそう。
本当に素敵。

ハレで知り合いになった、シュタイナー学校の先生。彼女は
2人の娘がいて、洋服づくりや、人形作りが趣味。
ハンガリー出身の彼女のお母さんは、やはり洋服づくりのプロだそうです。
とにかく、今回のドレスは、多目的に使えるように、
2枚重ねにする仕掛け。上に濃い緑色の上着をつける予定です。

出来上がりの予定図。

とにかく、洋服づくりを間近で見るのも初めてだけれど、
生地を選ぶだけでも、わくわくします。
手間をかけて作ることの喜びは、
こんなに素晴らしいことだと実感しました。

今後の過程を乞うご期待!


2013年11月17日日曜日

魂の音楽

ここ数年で、古楽が大きく変わってきている気がする。
古楽がどんどん、クラッシックに食らいついている。もはや、古楽を追究する意味さえ、見失ってきている気がする。
古楽界は、クラッシックに比べ、需要は少ない。しかし、一世代前までは、
知る人ぞ知る。というマニアックな世界として、その未知なる世界を追究しようとして
みんなが興味を示してきた。しかし、今、3,4世代となり、古楽が商業化する中、
”いかに、売れるか”ということに重点を置いたため、結局は、クラッシックとなんら変わりない世界に足を踏み入れているのだ。
ヨーロッパの古楽科の実態といえば、大学では、まずバロックのみ。
数百年のみの短い期間の音楽を狭い範囲でしか知ろうとはしない。
記譜法という時間があり、ルネッサンスや、中世を学びはするが、その実態は、宿題として、
ノートに書き写すだけ。小節線のついたモダン譜に書きなおし、それでわかったふりをする。
そんなことに意味があるだろうか。私は、それがとても腹立たしい。
バロックのオペラといえば、ヘンデルと、モンテベルディ―。
最近では、奇をてらう、演奏者が増え、何か、”新しいことへ”挑戦しようとする。が、
それも、またブレイクしては消えていくのだろう。
お金や、名誉に目がくらむと、その真理を失ってしまう。

私が最も古楽に期待したことは、そんなことではない。
私が求めてきた音楽は、宇宙への調和。神との対話。最も大いなるものと繋がる手段としての
祈り。自然との調和そのもの。それは、流れ出す泉のように自由で何にもとらわれることのない、
あるいは、即興のようにして、一瞬で消えさる永遠の宝。
そんなものを求めても、お金にならない、たわ言のように思われるかもしれない。
でも、神秘を求め続けて、その私の中から、溢れてくる音楽に耳をすませることだ。
魂の音楽をしたい!


2013年11月11日月曜日

Playground 即興音楽祭

今年もワイマールでアンサンブルThe Playfordによる即興セッション講習会が
やってきた。
演奏会は、The Playfordはもちろんのこと、Quadriga Consortがやってきた。
私は以前から気になっていた若手アンサンブルで、古楽の中では、
アイリッシュや民族音楽やポップに近い感じが心地よい音楽。
http://www.youtube.com/watch?v=HsDSMuh0xBI&list=PL7771AAB359B08256
私の好きなアンサンブルの一つだ。
彼らの演奏のすごいところは、50パーセントはアレンジしているところ。
少し、映画のサウンドトラックっぽい感じもあるが、一般的に親しみやすいところだろう。
いつも、おいしいところを狙ってる感じがいい。

演奏会の後はジャムセッション。即興演奏をした。
Quadriga Consortとのセッションは、本当に楽しかった。なんか、古楽という枠から
離れて、自由に音楽を楽しめるというのはよい意味ですごく気持ちがいい。
自分が、そんなアンサンブルをしたいかといわれると、複雑な気持ちになるが。

今回私はBernd Niedeckenのバロックダンスで参加。
Berndはトロッシンゲンで学んでいた時にも、教えてくれた先生で、今回改めて、本当にすごい指導者だと思った。
彼の指導で面白かったのは、床に寝て、バロックのポジションを練習したこと。
それによって、自然な形が生まれる。彼のダンスは、本当にすごい。指の先からも光線が伸びている感じで、
後ろを向いても、後ろに目がついていて見られている感じがする。全身に意識が行きわたっていて、
踊るということは音楽家にとっても必要不可欠だと思った。




2013年11月6日水曜日

Johann Walter (1496-1570)

今年もWittenbergの講習会がやってまいりました。
今回は、レベッカ・シュツワートと、マルティン・エアハルトによるヨハン・ヴァルターの講習会に
声楽で参加しました。これまで器楽で参加してきたので、声楽は初めての参加になりました。

レベッカとは、10年来の知り合いで、私の中では、彼女は”歌の神様的な存在”であります。
彼女はもう70歳ですが、誰よりもパワフルに活動している方です。

レベッカは、若い時に、日本やインドで音楽を学んだ後、ヨーロッパで中世・ルネッサンス音楽
を主に、古楽を宇宙的、神秘的な視点から見た音楽家と言っても過言ではないでしょう。
彼女は、現代人の失った言葉を探しに行ったアルケミストなのかもしれません。
私たちは、彼女の声に耳をすませ、またその音楽の調べを蘇らせることを望んでいます。
そこには、もう音楽という形を超え、祈りとなっていくのです。
しかし、その神技を本当に知る者は、少ない。


音とは、Klang(響き)ではなく、その振動にある。

その振動は、自然に湧きあがるまで待つ必要があり、

その音楽は、自然に歌いだすのを感じとる必要があり、

すべての五感によって、その振動を感じ取り、その交わりを楽しむことができる。

それらの振動は、”言霊”によってすべては上へと昇華する。

ルターがWittenberugで活動していた時、ヨハンヴァルターは、教会の音楽カントアーを勤め、
作曲もしていた。ルターにとっても、音楽は宗教にとって不可欠であったように、
ヴァルターの作曲した曲も、ルターの力強い信仰による言葉を受け継いでいて、
音楽よりも、祈りに、または、心の叫びに近いものを感じ取ることができます。
ルターが宗教改革を起こしたこの地で、そして、その教会で、しかも、ルターのお墓の横で
その演奏ができたことを、感動、そして感謝。




2013年10月21日月曜日

CD 録音


先週の木曜から4日間にわたり、ドイツのニュルンベルグにて、Pia Praetoriusさんの指揮のもと、
ニュルンベルグの手書譜によるルネッサンスクリスマス宗教曲を録音することになった。
www.musik-st-egidien.de


楽器の編成は、ガンバ2、ルネッサンストラベルソ4、ハープ、リュート、プサルテリー、ポルタティーフ、
ツィンク3、ポザウネ3、オルガン、レガール、スピネットと歌によるものだ。




ツィンクは、あの有名なDoron Sherwin氏で、彼の即興演奏は本当に素晴らしいものだった。
私は、彼のすぐ横で弾くというなんとも幸運な機会に恵まれ、彼の弾くディミヌーションに
聴き惚れてしまっていた。


曲目はOrland di Lasso, Palestrina, Paolo Isnardi, Hans Leo Hessler, Blasius Ammon,
Claudio Merulo などだ。すべてクリスマスのイエスの誕生にちなんだ曲の選曲で、
その信仰と、イエスを待ち望む期待感が沸き起こる、生き生きした曲だった。
特にPaolo Isnardiの曲はまだあまり知られていない作曲家であるが、
彼の作品は、ラッソにも劣ることない素晴らしい曲を書いている。

このCD録音は、今年のクリスマスに合わせて発売される予定。
2013年12月14日19時30分 ニュルンベルグ St. Egidien 教会にて演奏会